三菱自動車は、本日、2004年度(2005年3月期)第1四半期業績の概況と事業再生の進捗状況を発表しました。
【 プレゼンテーションスライド (PDF、19ページ、306KB) 】
- 2004年度第1四半期業績の概況
2004年度第1四半期の売上高は前年同期比494億円減の5,576億円(前年度実績:6,070億円)となりました。地域別には、新型コルト投入、ロシア・東欧・英国での販売増により好調な欧州で前年同期比193億円増となったものの、一連の品質問題に伴い販売が伸び悩んでいる日本国内で518億円減少、また、北米においてもフリート販売の圧縮、販売金融商品の絞込みにより販売が減少したことから、126億円の減少となりました。アジア及びその他地域では、小売台数は増加したものの、売上単価の低い海外生産用部品の割合が高く、前年同期比43億円の減少となりました。
地域別の販売台数は、日本では、登録車及び軽自動車ともに販売が減少したため前年同期比30千台減の49千台、北米では、前年同期比23千台減の53千台となりました。欧州では、前年同期比5千台増の58千台、またアジア及びその他の地域は、豪州での販売減を、好調な中国、タイ、南米、中東地域等でカバーし、前年同期比4千台増の178千台となりました。
営業損益については、前年度に計上した北米販売金融事業の貸倒損失(241億円)が解消したことにより、前年同期比で106億円改善し、317億円の営業損失となりました。また、経常損益は、前年同期比で131億円改善し、390億円の経常損失となりました。豪州でのリストラ費用および新型車開発取止めによる損失を特別損失として計上した結果、当期損失は、前年同期比36億円拡大し547億円となりました。
本年6月末時点での財務状況は、株主資本が2,634億円(本年3月末時点:300億円)、株主資本比率が14%(本年3月末時点:1%)と、優先株式の発行により、大幅に改善しました。また、2004年6月末の連結有利子負債は増資資金と現預金の取り崩しにより、7,337億円(自動車事業:5,644億円、金融事業:1,693億円)となり、2004年3月末時点の10,626億円(自動車事業:8,693億円、金融事業:1,933億円)から3,289億円圧縮いたしました。
財務基盤強化のための資本増強については、まず、6月に第1回・第2回A種優先株式及び第1回G種優先株式の発行を行い、2,950億円の資金調達を行いました。続いて、7月には、普通株式、第1回〜第3回B種優先株式、及び、第3回A種優先株式の発行を行い、2,010億円の追加資金を調達した結果、増資総額は、当初予定の4,500億円を460億円上回る4,960億円となりました。これらの資金は、有利子負債の削減に加え、利益体質に転換するためのリストラ費用、将来の成長を担う新型車開発投資に充当する予定です。
資本増強のための株式発行の内訳は以下のとおりです。
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第1回A種優先株式: |
1,300億円(三菱重工、三菱商事、東京三菱銀行、三菱信託銀行) |
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第2回A種優先株式: |
350億円(中華汽車、東京海上火災保険、明治安田生命保険、三菱電機、 日本郵船、三菱マテリアル、三菱化学、三菱倉庫) |
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第1回G種優先株式: |
1,300億円(東京三菱銀行、三菱信託銀行) |
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第3回A種優先株式: |
10億円(新日本石油) |
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第1回〜第3回B種優先株式: |
1,260億円(J.P.モルガン) |
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普通株式: |
740億円(フェニックス・キャピタル) |
- 事業再生の進捗
三菱自動車は、自動車メーカーとしての存続をかけた最後の挑戦との認識に立ち、自立再生に向けた事業再生計画を本年5月21日に発表し、取り組みを開始しました。その後、同社及び三菱ふそうのリコール問題により、国内販売の下振れリスクがあるため、@聖域なきコストカット、Aお客様の信頼回復、B徹底するコンプライアンスを3本柱とする追加施策を6月16日に公表しました。これは、想定されるリスクへの対応策を迅速に準備し、事業再生計画の大枠を変更せずにすむよう体制を整えたものです。
事業再生計画の諸施策及び追加施策については、計画どおり、また一部施策については前倒しで実施・推進しています。進捗状況の主な内容は以下のとおりです。
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2004年度諸施策の進捗状況 |
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- コストの削減
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2004年度のコスト削減目標894億円(再生計画の固定費:140億円、変動費:410億円、追加施策:344億円)を達成するため、一つ一つの施策を着実に実行します。第2四半期は、第1四半期の削減効果に加え、第1四半期に実施した役員報酬カット、管理職・一般社員の給与見直し、豪州リストラ前倒しの効果が出てまいります。又、第3・4四半期は、年末一時金ゼロ、米国イリノイ工場の1直化等の削減効果が上乗せされ、今年度の目標は確実に達成できる見込みです。
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- 米国生産調整
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米国は当社にとって重要な市場です。赤字から脱却し、持続的な収益を上げられる体質に戻すためには、フリート販売への依存や、多額なインセンティブによる短期的な販売拡大指向から、商品の競争力を全面に打ち出したディーラー向販売へ転換する必要があります。販売正常化の過程で、販売と生産能力の適正化は不可欠との判断から、2004年10月より、イリノイ工場の生産体制を1直に変更することとしました。
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- 国内販売
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お客様の信頼を回復し、品質問題等で失墜したブランドイメージを向上するため、お客様と徹底的に向き合った販売基盤を構築してまいります。現在実施中の「ご愛車無料点検」、「三菱3年フルサポートプログラム」及び「販売会社支援」を本年末まで延長する一方、今秋、新型車・特別仕様車を追加することで、台数の下振れリスクを最小限にとどめたいと考えます。 |
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事業再生計画(2004-2006年度)の推進・早期化について |
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- 生産能力の削減
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米国イリノイ工場の生産体制を2004年10月から、1直化します。 |
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岡崎工場の量産停止時期を当初の2006年度中から2005年12月(予定)に前倒しします。 |
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岡崎工場の人員再配置は、早期退職、トヨタグループ等近隣企業への再就職紹介も含め推進中です。 |
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豪州組立工場での早期退職を推進中です。
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- 資材費削減
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「 調達部品物流改革プロジェクト」を立ち上げました。 |
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政府機関からの支援について |
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事業再生計画の推進にあたっては、政府機関からもご支援を頂いています。経済産業省からは、増資にかかる登録免許税の軽減及び日本政策投資銀行からの低利融資の制度要件である産業活力再生法の適用を認定いただきました。当社関連下請企業・販売会社に対しては、セーフティネット貸付の発動、セーフティネット保証の指定により、当社関連企業の低利安定資金確保に選択肢が増えました。また、厚生労働省からは、当社関連企業の雇用維持、再就職について支援をいただいています。 |
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事業再生委員会の活動状況について |
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事業再生委員会(委員長:安東泰志)は、岡崎会長の直轄機関として6月に設置されて以来、緊急課題として、更なるコスト削減のための経費削減プロジェクトや国内販売チャンネル支援のための経営状況分析等に取り組んできました。その一方で、2ヶ月余りにわたり、多くの社員や取引先、販売会社など幅広い対象者にインタビュー等を実施し、収集した情報を分析することで事業再生に必要な経営課題を10テーマ抽出しました。それぞれの課題に対して、全社最適の視点から大胆な実行案を策定していくため、CFT(クロス・ファンクショナル・チーム)を設置致しました。CFTの設置に際しては、それぞれのテーマ毎に実行の鍵となるリーダーについてインタビューなどを通じて論理的思考能力、リーダーシップ能力等を総合判断し、若手社員10名(マネージャークラス中心、平均年齢38.7歳)を選定するに至りました。今後は、各リーダーのもとCFTが実行策を委員長に提案、事業再生委員会がこれを12月中旬までに実行計画として取りまとめ、社内外に公表します。そして事業再生委員会で決定された実行計画は、岡崎会長のもと執行部門が責任を持って履行し、委員会によりその履行状況がモニタリングされることになります。 |
| < CFTテーマ > |
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ガバナンス改革(意思決定プロセスの明確化と迅速化) |
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マーケットに正直な車作り(お客様にどのような商品・価値を提供するのか) |
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商品力と販売力を増幅させる総合力(シナジーの実現) |
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顧客の生涯化 |
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台数計画策定プロセスとコミットメント |
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消費者目線の品質マネージメント |
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類別数・部品点数・投資の削減 |
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最適な生産方式の構築 |
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サプライチェーンの全体最適を実現する物流 |
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やる気が起きる風土づくり |
- 信頼回復に向けた具体的取り組み
三菱自動車は、事業再生計画の中で、自立再生のためには、コンプライアンスの遵守と企業風土の改革が不可欠であるとの認識に立ち、「コンプライアンス第一」を基本として、「安全第一」、「お客様第一」を経営理念の柱として掲げました。6月から改革を完遂する体制の柱である企業倫理委員会、CSR推進本部、事業再生委員会、品質統括本部が、アクションプログラムに沿って、具体的な活動に着実に取り組んでいます。
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指示改修案件の拡大調査について |
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当社乗用車のお客様(国内総保有台数:約600万台)のご不安を払拭すると共に、道路交通の安全を確保するため、また自立再生に向けて過去のあらゆる問題や誤りを清算するため、1993年12月まで遡って全ての「指示改修」案件を徹底調査し、市場措置を実施してきました。去る7月29日のリコール届出により、1993年12月まで遡って洗い出した過去の指示改修92案件のうち、リコール、改善対策が必要な35案件(リコール33件、改善対策2件)につき全ての届出が完了致しました。更に調査の範囲を拡大し、当社保管分に加え、販売会社などより回収した商品情報連絡書(約13万4千件)及び過去の技術レター、公式レター、技術連絡会議事録等(約50万6千枚)入手可能な全ての情報源を基に精査を行っており、これらの調査結果につきましては、不具合事象に対する市場措置の判断基準などに誤りが無いよう、慎重に分析を行い、更に企業倫理委員会に報告した後、来る8月26日に公表する予定です。 |
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コンプライアンス第一に向けた活動概況 |
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「コンプライアンス第一」に向けた活動は、既に公表しております期限付きのアクション・スケジュールに従って、着実に進捗しています。今後ともCSR推進本部が中心となって、従来の社内組織・人材では成しえなかった具体的なアクションによってコンプライアンスを徹底し、その進捗状況を公表致します。
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具合的には、全役員からの企業倫理遵守の誓約書の提出でスタートし、これまでに執行役員以上を対象とした企業倫理セミナーを開催すると共に、岡崎工場では、階層別の企業倫理セミナーを開催いたしました。今後は、全社員対象に企業倫理浸透度調査を行い、全社員から誓約書の提出が予定されています。
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| [ アクション・スケジュール ] |
| 6月29日 |
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会長・社長による企業倫理遵守最優先宣言及び全役員による誓約書提出 |
| 7月 |
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企業倫理組織体制・規程の再構築 |
| 8-9月 |
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全役員及び社員向け企業倫理セミナー実施 |
| 8-9月 |
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各部門ごとの企業倫理問題検討会の実施 |
| 9月 |
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全社員対象の企業倫理浸透度調査 |
| 9月末 |
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全社員から誓約書提出 |
| 10月末 |
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企業倫理委員会による定着度評価 |
| 11月末 |
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2005年企業倫理遵守促進計画立案 |
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| (3) |
企業倫理委員会の活動状況について |
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取締役会の諮問機関として、「社外の目」により、品質・ガバナンス面の監査体制を抜本的に強化する「企業倫理委員会」は、6月29日に設立以来、これまでに委員会を3回開催(第1回:7月22日、第2回:7月27日、第3回:7月28日)しました。各委員からは厳しい指導・助言を頂いており、会社としては、できることから信頼回復に向けた改善に取り組んでいます。特に第3回委員会は岡崎工場に訪問頂き、開発・製造・品質統括の現場を視察頂きました。その中で、「企業倫理の原点は現場にあり、現場の組織能力は崩れていない」とのコメントを頂いています。 |
| このリリースに記載されている三菱自動車の現在の計画、戦略、確信、業績等の見通しなどのうち、歴史的事実でないものは将来の見通しです。これらの将来の見通しは現在の期待、予想、見通し、予測から得られた経営陣の判断に基づいています。これらの期待、予想、見通し、予想には、リスクや不確定な要素、仮定が含まれており、記載の見通しとは大きく異なる場合があります。従って、これらの業績の見通しのみに依存することは控えるようお願い致します。また、新たな情報、将来の出来事、その他の進展の結果、これらの見通しを変更することがあります。 |
* 岡崎洋一郎の「崎」の字に関して、正しくは「つくり」の部分は「大」の字に替わって「立」が入る。