- 2004年度中間期の業績概況
2004年度中間期の売上高は、前年同期比1,360億円減の1兆708億円(前年同期実績:1兆2,068億円)となりました。地域別には、新型『コルト』の投入と、英国、ロシア、ウクライナ等における販売増により好調な欧州で同292億円増の3,480億円となったものの、品質問題に伴い販売が大幅に減少している日本で同1,097億円減の1,828億円、また、北米においても、フリート販売台数の削減及びリテール販売の低迷等の影響により同439億円減の2,373億円となりました。アジア及びその他地域では、売上に占める海外生産用部品の割合が高かったことから、同116億円減の3,027億円となりました。
地域別の販売台数は、日本では、登録車及び軽自動車ともに販売が減少したため前年同期比75千台減の96千台、北米については、同58千台減の92千台となりました。販売が堅調な欧州では、同8千台増の112千台、またアジア及びその他地域は、豪州での販売減を好調なインドネシア、南米、中東、アフリカ等の地域でほぼカバーし、同1千台減の346千台となりました。
営業損益は、日本及び北米における販売減の影響を大きく受けたことに加え、過去のリコール問題に起因する改修費用の増加はあったものの、前年同期に計上した北米販売金融事業の貸倒損失が解消したことや、資材費の低減、日本における広告宣伝自粛に伴う費用負担の軽減、北米における販売奨励金の圧縮などにより、前年同期比で129億円の改善となる635億円の営業損失となりました。しかしながら経常損益については、持分法投資損益の悪化に加え、特殊要因として一連の増資に伴う新株発行費用の発生などにより、同119億円悪化し977億円の経常損失となりました。
さらに国内市場での信頼回復に向けた「ご愛車無料点検」の実施費用や名古屋地区生産統合による関連費用、豪州でのリストラ関連費用、及び新型車開発取り止めによる損失を特別損失として計上した結果、当期損失は、前年同期に対し660億円拡大し1,462億円となりました。
本年9月末時点での財務状況としては、株主資本が一連の増資の効果を受け3,737億円に増加した(本年3月末時点:300億円)ことに伴い、株主資本比率については19.5%(本年3月末時点:1%)と、大幅に改善しました。
連結有利子負債残高については、増資資金の一部を債務の返済に充当したこと、及び現預金の取り崩しにより7,179億円(自動車事業:5,381億円、金融事業:1,798億円)となり、本年3月末時点の10,626億円(自動車事業:8,693億円、金融事業:1,933億円)から3,447億円圧縮されたこととなります。
- 2004年度通期の業績見通し
2004年度通期の販売台数見通しとしては、現状での販売環境を反映し見直しを行った結果、日本、北米は前年度比での減少を、そして欧州とアジア及びその他地域においては増加を見込んでおり、全体としては合計1,400千台と、前年度比で127千台の減少となる見通しです。また、5月21日の事業再生計画(以下、再生計画)公表時点における見通しであった1,453千台に対しても53千台の減少となっています。
業績の見通しとしては、売上高は前年度比4,194億円減の2兆1,000億円(再生計画比1,500億円減)、営業損益については前年度比231億円の悪化となる営業損失1,200億円(再生計画通り)を見込んでいます。また、経常損益は前年度比697億円悪化の経常損失1,800億円(再生計画比300億円増)、当期損益についても前年度比246億円の悪化となる当期損失2,400億円(再生計画比100億円増)を各々予想しています。
- 事業再生の進捗状況
(1) 下半期の販売施策
- 日本
一連の品質問題の影響を受け販売台数は大幅に減少していますが、当初は上半期中に予定していた新ワゴンコンパクト『コルト プラス』の発売が10月末にずれ込んだにもかかわらず、7月〜9月の販売台数目標である前年同期比50%に対し実績は51%と目標を上回っていることに加え、10月の実績も前年同月比61%を達成しており、販売回復に向け着実に前進しています。下半期は、「ご愛車無料点検」などお客様からの信頼回復に向けた活動を引き続き推進するほか、『コルト プラス』の発売をきっかけとした広告宣伝活動等本格的な営業活動の再開、さらには魅力的な特別仕様車の投入などにより、通期販売台数22万台の必達を図ります。
- 欧州
本年5月から販売を開始した『コルト』は複数のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなどその商品性を高く評価されていますが、下半期には1.1Lのガソリン車及び欧州で人気の高いディーゼル車、そして9月のパリモーターショーで好評を博した3ドアモデルを投入することでラインナップを強化し、商品力をさらに高めてまいります。また、ロシア、ウクライナ等の成長市場や英国においてもさらなる拡販を実施する一方、不調のドイツにおいて積極的な販売促進策などによる販売強化を図っていきます。
- 北米
北米では、販売正常化施策として大幅なフリートの絞り込みを行っており、これにより中古車の供給バランスが是正されオークションでの中古車売却価格は順調に上昇しています。また、販売促進施策として、7月より品質イメージ向上を目的に業界一の総合的なアフターサービスを謳った「Best Backed Cars」キャンペーンを開始していますが、10月からは新たなテレビ広告を開始するなどお客様への一層のアピールを図ります。ディーラーに対しても、緊密なコミュニケーションに加え、ディーラーインセンティブの強化・ディーラー広告支援を強化することで、当社のディーラーに対するサポート姿勢を鮮明にしています。販売正常化を軌道に乗せるにはまだ時間を要する見通しですが、来年の新車投入の基盤作りのため、地道な販売努力によるブランドイメージの向上を目指します。
- アジア及びその他地域
北アジアについては、中国で三菱ブランドの展開を進める一環として、この12月より湖南長豊汽車において『パジェロ』の生産・販売を開始するほか、北京ジープにて生産・販売する『アウトランダー』の商品力強化を行います。また、台湾でも中華汽車の開発力を活かした新型セダンを12月に投入するなど、新商品投入による販売のてこ入れを行うとともに、現地パートナーとの関係を強化していきます。アセアン地域については、総じて堅調な需要を背景に、タイで『グランディス』、フィリピンでは『モンテロスポーツ』を新たに投入するとともに、タイでの経営体制刷新による現地販売体制の強化等で拡販を図ります。また豪州での日本製『コルト』投入による増販に加え、需要好調な中東・アフリカ・中南米でのさらなる拡販も期待でき、アジア及びその他地域全体として販売上積みが可能と予想しています。
(2) 事業再生計画の諸施策
現在、当社では、事業再生計画の主要施策として収益構造の変革を推進しています。これは、固定費及び変動費の大幅な削減につながる活動です。本年5月21日及び6月16日に発表した当該計画の諸施策については、すでにその一部分につき前倒しで実施するなど順調に進捗しています。2004年度の効果目標894億円に対し、上半期は施策に着手した7月以降の3ヵ月間で270億円の効果を実現しており、下半期についても、この目標の達成に向け邁進していく所存です。
当上半期における諸施策の進捗状況の主な内容は以下の通りです。
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