三菱自動車は、開発中の電気自動車『i MiEV*1(アイ ミーブ)』に関して、北陸電力株式会社及び北陸環境共生会議(福井県、石川県、富山県及び北陸経済連合会で構成)*2と、新たに実証走行試験を実施する。本日、5月30日(金)に、同試験を最初に実施する福井県へ『i MiEV』実証走行試験車(1台)を引き渡した。
三菱自動車は、地球温暖化・石油エネルギー代替への対応として、軽自動車『i(アイ)』をベースに、大容量リチウムイオン電池と小型・高性能モーターを搭載した新世代電気自動車『i MiEV』を開発中であり、2009年中の市場投入を予定している。また、電気自動車の早期実用化・普及のため、複数の電力会社と『i MiEV』の共同研究を進めており、2006年度後半からの先行試験(東京電力、九州電力、中国電力)を経て、本年2月以降、実証走行試験(左記3社、関西電力、沖縄電力、北海道電力)を順次実施している。
今回、新たに実施する実証走行試験では、北陸電力及び、北陸環境共生会議を構成する北陸3県は『i MiEV』の実証走行(業務用車両等として使用するなど)を実施し、三菱自動車はそこから得られる走行データを収集・分析して『i MiEV』の総合的な性能や市場での受容性を確認する。実施期間は2008年12月までを予定しており、北陸3県は福井県(6月)、石川県(7〜8月予定)、富山県(10月予定)の順にそれぞれ約1ヶ月間実施し、残りの期間は北陸電力にて実施する。
三菱自動車は、北から南まで様々な使用条件・気候条件での実証走行試験から得られるデータを基に、『i MiEV』の市場投入に向けて開発を着実に進めていく。
| *1 |
MiEV: Mitsubishi innovative Electric Vehicle |
| *2 |
北陸環境共生会議: 北陸地域に共通、横断する環境問題に対し、北陸3県および北陸の企業が協力して取り組んでいくことを目的として、2002年に設立 |
『i MiEV』 実証走行試験車について
新世代電気自動車『i MiEV』は、軽自動車『i(アイ)』をベースに、大容量リチウムイオン電池と小型・高性能モーターを搭載した車両であり、2006年10月に公開した。現在、2009年の市場投入に向けて開発を進めている。
現時点の『i MiEV』(実証走行試験車)は、初期の車両(先行試験車)から主に以下の点を変更して航続距離等の性能を向上し、電力会社との実証走行試験に用いている。
- 走行システムの駆動効率向上(モーターの効率向上、減速時のエネルギー回生の強化、タイヤの転がり抵抗低減など)により、航続距離を160kmに拡大
- 安全性や信頼性、量産性の向上を図った、電気自動車用に新開発した大型リチウムイオン電池を搭載
- モーターとインバーターは、静粛性を向上させるとともに、構造の合理化により軽量化・小型化を達成(モーター:10%軽量化、インバーター:30%小型化)
- 走行性能面では、通常走行時のDレンジに加えて、電力消費を抑えた走行が可能なEco(Economy)レンジ、急な下り坂で強力な回生ブレーキがかけられるB(Brake)レンジを新たに設定(シフトレバー操作により選択が可能)
- 三菱自動車独自の植物由来樹脂技術「グリーンプラスチック」の一つである「竹繊維PBS(ポリブチレンサクシネート)内装部品」を、テールゲート部の内装の一部に採用
◎ 『i MiEV』 実証走行試験車 主要諸元
| ベース車 |
『i(アイ)』 |
| 全長×全幅×全高 |
3395×1475×1600mm |
| 車両重量 |
1080kg |
| 乗員 |
4名 |
| 最高速度 |
130km/h |
| 一充電走行距離 (10・15モード) |
160km (先行試験車:130km) |
| 充電時間 |
200V・15A (車載充電器:家庭充電) |
約7時間 (フル充電) |
| 100V・15A (〃) |
約14時間 (フル充電) |
| 3相200V・50kW (急速充電器) |
約30分 (80%充電) |
| モーター |
種類 |
永久磁石式同期モーター |
| 最高出力 |
47kW (64PS) |
| 最大トルク |
180N・m (18.4kgf・m) |
| 最高回転数 |
8500rpm |
| 電池 |
種類 |
リチウムイオン |
| 総電圧 |
330V |
| 総電力量 |
16kWh |
| 制御装置 |
インバーター制御 |
| 駆動方式 |
後輪駆動 |