三菱自動車と同社のモータースポーツ統括会社MMSP GmbH.は、来る7月15日(木)〜18日(日)にアルゼンチン共和国のカルロス・パスを中心に開催される2004年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦のラリー・アルゼンチーナに「チーム三菱自動車モータースポーツ」から『ランサーWRC04』2台で参戦する。
三菱自動車チームからワークスドライバーとして出場するのは、エースドライバーのジル・パニッツィ(フランス)と、若手ドライバーであるクリスチャン・ソルベルグ(フィンランド)のふたり。ソルベルグは第2戦スウェーデン、第4戦ニュージーランド、第5戦キプロス、そして今回のアルゼンチンと、今年4度目のワークスエントリーとなる。得意とするハイスピード・グラベル(未舗装路)ラリーでの活躍が期待される。
キプロス、アクロポリス(=ギリシア)、トルコと地中海沿岸で行われた灼熱のラフグラベルラリー3連戦を経て、WRCの舞台は南米大陸へと移動。南半球に位置するアルゼンチンは日本とは季節が逆になるため冬となる。マシン、ドライバーともに地中海の強烈な日差しから開放され、涼しい季候の中でシリーズ前半戦の締めくくりとなる1戦に挑む。
なお、ラリー・アルゼンチーナはグループNマシンによるPWRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)も併催され、シリーズの第4戦となる。ランサーエボリューションユーザーでは日本の奴田原文雄が今年3度目のエントリー。また、ジャンルイジ・ガリやダニエル・ソラなど、三菱自動車チームの若手ふたりもグループN仕様のランサーエボリューションで出場する。
三菱自動車は、7月15日(木)のシェイクダウンから7月18日の最終レグまで、ラリー・アルゼンチーナの最新情報を同社のホームページを通じて紹介する。
- デイリーレポート
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ランサーWRC04は、前戦のラリー・オブ・トルコでサスペンションに改良が加えられグラベル路面でのパフォーマンスが大幅にアップ。ジル・パニッツィは第1レグでマシントラブルにより戦列を去ったものの、その後「スーパーラリー・システム」によりステージに復活。サスペンションの実戦テストを実施しながら走行を続け、ラリー終盤にはSS5番手のタイムを連発するなどランサーWRC04の戦闘能力が確実に向上していることを実証してみせた。
パニッツィは「アルゼンチンは、以前に1度走ったことがあるだけで決して経験が豊富と言えません。しかし、マシンは前戦トルコで足まわりのうまいセッティングが見つかりバランスが格段によくなりました。運転が前よりも簡単になったと言えます。十分ポイントを狙えるところまで進化したので、どのような結果が出るか楽しみですね」と、今回のラリーに対する意気込みを語っている。
一方のクリスチャン・ソルベルグは、アルゼンチンに関しては2003年にレッキ(事前試走)を行ったのみ。パニッツィ同様コースに対する知識や経験は少ない。「今回の目的はチームのために少しでも多くのポイントを得ることです」と、ソルベルグ。「アルゼンチンのコースは基本的にハイスピードですが、いくつかのエリアには荒れた路面もあります。また、高度が高いことも特長のひとつです。人から聞いたところ、最近高地のエル・コンドル周辺では雪が降ったそうです。きっと、泥が多く滑りやすいステージも出てくることでしょう。そういう意味では、天候の変化に合わせたタイヤ選びも重要なテーマになります」
「アルゼンチンは我々にとって、未知なるイベントのひとつです。ヨーロッパ圏外でのテストが禁じられているために、路面コンディションなどコースに関する情報は極めて少ないというのが実情です」と語るのはテクニカル・ディレクターのマリオ・フォルナリス。フォルナリスは「マシンはスタンダードなグラベル仕様を持ち込み、シェイクダウンテストおよびラリー本番中に改良を加えていく予定です。ただし、もっとも大切なことは信頼性を向上させ、より長い距離を走りデータを収集することです。我々のチームのふたりのドライバーはアルゼンチンでの経験が少なく、そう簡単にはいかないかもしれません。しかし、トルコでマシンが大きく進化したことでこれまでよりも期待をしたい部分もあります」と、ラリーに対する展望を述べている。
ラリー・アルゼンチーナの舞台となるのは工業都市であるコルドバから近いリゾート地、カルロス・パス。去年のコンパクトなレイアウトから一転し、今年は3つのエリアを巡る伝統的なダイナミックなルートが復活した。ラリーは15日(木)の夕方にダートサーキットでの2本のスーパーSSで第1レグが幕を開け、翌16日(金)より本格的な競技がスタート。カルロス・パス北方のラ・カンブレ周辺で8本のSSが行われ、最後は2本のスーパーSSで1日を終える。15日、16日の第1レグ合計では12本のSSが設定されることになる。17日(土)はカルロス・パスと、その南方に位置するサンタ・ロサ・デ・カラムチータ近辺を中心に7本のSS、そしてスーパーSS2本が用意されSSの合計は9本。最終日はカルロス・パスと、その北西のパラドール・コピーナ近辺で合計5本のSSが行われコルドバでフィニッシュを迎える。ラリー全体ではSSの数は26となり、その合計距離は382.63km。リエゾン(移動)区間も含めた総走行距離は1347.27kmになる。