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DATE 2005年05月10日
WRC キプロスラリー 事前情報
三菱自動車、2005年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「キプロスラリー」に2台の『ランサーWRC05』で参戦

〜 ラフグラベルのサバイバルラリーでポディウムフィニッシュを目指す 〜



ランサーWRC05 (ラリー・イタリア)

三菱自動車と同社のモータースポーツ統括会社MMSPは、来る5月12日(木)〜15日(日)にキプロスで開催される2005年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦キプロスラリーに「チーム三菱自動車モータースポーツ」から『ランサーWRC05』2台で参戦する。三菱自動車チームから出場するのはハリ・ロバンペラ(フィンランド)と、ジル・パニッツィ(フランス)のふたり。パニッツィにとっては第3戦ラリー・メキシコ以来のWRC出場となる。なお、前戦ラリー・イタリア/サルディニアに出場したジャンルイジ・ガリ(イタリア)は、競技には出場しないもののレッキ(事前試走)には参加して将来のための経験を積む。

地中海に面した国々で行われる"地中海ラフグラベル連戦"の2戦目、キプロスラリーは地中海の東に浮かぶ小国キプロスが舞台となる。トルコのすぐ南に位置するキプロスは、ヨーロッパでは名の知れたリゾートアイランド。美しい海と太陽の光を求め、一年を通して数多くの観光客がこの地を訪れる。1970年に始まったキプロスラリーは、長らくFIAヨーロッパ・ラリー選手権の1戦として開催されてきた。そして2000年にWRC昇格を果たし、以来カレンダーに定着している。このラリーの特長は、シリーズでもっとも平均スピードの低いイベントであること。道は狭く、しかも羊の腸のように曲がりくねっている。路面は典型的なラフグラベルで、石や岩が路上に数多く転がる。WRカー用のタイヤは仮にパンクをしても走り続けることができる特殊なランフラットシステムを採用しているが、それでもタイヤそのものがボロボロになって脱落するというケースもキプロスラリーでは珍しくない。加えてこの時期のキプロスは外気温が30度前後に達することが多く、ラリーマシンにはエンジン温度対策が求められる。また、車速が低く風が車内に流れ込みにくいために、マシンの車内温度は時として50度近くにまで上昇する。マシンにとっても、ドライバーにとってもタフなキプロスラリーは、WRC屈指のサバイバルラリーといえる。

三菱自動車チームのエースドライバー、ロバンペラは過去このラリーに4度出場の経験を持つ。初出場となった2001年はサスペンションの破損によりリタイアだったが、2002年は4位に入賞。そして2003年には2位に入っている。「キプロスラリーの舞台はツイスティな未舗装の山岳路。とてもラフで、バンピーで、そして難しいラリーです。気温もかなり高くなるので、正直に言うとあまり好きなラリーではありません。WRカーよりも、むしろパジェロなどオフロードマシンで走るほうが似合いそうなイベントです」と、ロバンペラ。「とはいえ、我々のランサーWRC05はこの手のラフグラベルイベントに合わせたセッティングが施されており、とても良い状態に仕上がっています。実際、前戦のラリー・イタリアではしばしば良いタイムを記録することができました。キプロスラリーに向けては、すでに数週間前にロングテストを行っています。キプロスの路面に合わせてセッティングに小変更を加えましたが、それがうまく作用することを信じています。きっと、ラリー・イタリアの時と同じように高いパフォーマンスを発揮することができるでしょう」

一方、チームメイトのパニッツィは、過去4回出場してリタイアが3回とこれまでキプロスラリーとの相性があまり良くない。しかし、戦闘力を増したランサーWRC05を駆っての出場となる今回に関しては大きな期待を抱いている。「たしかに私はキプロスラリーがあまり得意ではありません。これまで走行中に何度もパンクを喫し、エンジントラブルにもさいなまれてきました。マシン、タイヤ、そしてドライバーにとっては本当に厳しいラリーです。しかし、ラリー・イタリアでの活躍ぶりを見てもわかるように、チームもマシンも確実に戦闘力を上げてきています。私が参加した事前テストでも良い感触を得られました。今はキプロスラリーが非常に楽しみです」と、パニッツィ。そのパニッツィは、チームがラリー・イタリアから戻ってきた直後にイギリスのラグビーにあるMMSPのファクトリーを訪れ、数日間にわたりマシンのメカニズムに関する研修を受けた。「マシンの機構を理解しパーツの交換方法などについて学びました。キプロスラリーのようなラフグラベルイベントでは、誰もがトラブルに直面する可能性がある。その際の対処方法を学んでおくことは非常に重要なことなのです」と、パニッツィは語っている。

「キプロスラリーに投入するマシンに関しては、基本的にラリー・イタリアと同じ仕様となります」と、語るのはチームのテクニカルディレクターであるマリオ・フォルナリス。「ただし、キプロスラリーの特長に合わせて車高やショックアブソーバーのセッティング変更、そしてギヤボックスのギヤ比をショート化するなどの処置を施しています。また、このラリーはエンジンなどの温度が上がりやすいため、入念な熱対策も行っています。さらに、タイヤについてはピレリのXRタイヤを今季初めて使用します。XRはグラベル用タイヤ・ラインナップの中でも岩が多いタフなコンディションで効果を発揮するタイプ。耐久性の高さには定評のあるタイヤです。いずれにせよ、ラフグラベルラリーにおけるマシンのパフォーマンスは確実に上がってきています。キプロスラリーは決してやさしいイベントではありませんが、良い結果を期待したいですね」

MMSP社長の鳥居勲は、WRC第6戦を迎えるにあたって次のように抱負を述べている。「キプロスラリーはまさしくサバイバルラリーです。我々三菱自動車チームは着実に力をつけてきており、チームの戦略としては第2段階に入っています。すなわち、完走狙いで堅実に走るよりも、全開でアタックして上位を目指す。ラリー・イタリアでもリザルトには反映されませんでしたが、内容的には非常に有意義な1戦でした。ドライバーたちも自信を持ちはじめています。マシン的にはまだ解決しなければならない問題もありますが、サバイバルを生き抜くことができれば3位以内に入ることも可能だと思います」

今回のキプロスラリーは例年どおりリマソルをホストタウンとし、基本的には昨年と同じコースを使用する。しかし、サービスパークとヘッドクォーターはリマソル北部のパラリス・ド・スポルトへと移動。競技は5月12日(木)の夕方にリマソルのシーフロントでセレモニースタートを行ない、翌日13日(金)よりSSがスタート。第1レグは6本のSSが設定され、その合計距離は121.78km。SS1とその再走ステージであるSS4は走行距離が38.62kmと、このラリー最長となる。14日(土)の第2レグは6本のSSが設定され、その合計距離は109.56km。ラリー最終日、15日(日)の第3レグは6本のSSが行われ、その合計距離は95.34kmと3日間で最短。リエゾン(移動区間)を含むラリー全体での総走行距離は1063.92km、うちSSはトータル18本で326.68kmとなっている。

・ デイリーレポート
http://www.mitsubishi-motors.com/motorsports/j/05wrc/round6/index.html
・ 写真素材
http://www.mitsubishi-motors.com/motorsports/e/05wrc/cy/photo.html