三菱自動車と同社のモータースポーツ統括会社MMSPは、来る7月14日(木)〜17日(日)にアルゼンチンで開催される2005年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・アルゼンチンに「チーム三菱自動車モータースポーツ」から『ランサーWRC05』2台で参戦する。三菱自動車チームから出場するドライバーはハリ・ロバンペラ(フィンランド)と、ジャンルイジ・ガリ(イタリア)。ランサーWRC05はここ数戦続いているグラベル(未舗装路)ラリーで高いパフォーマンスを発揮しており、ふたりのドライバーにはポディウムフィニッシュが期待される。
WRCは第9戦を迎え、いよいよシリーズ後半戦へと突入。舞台は南半球、南米大陸へと移動する。今回で第25回目の記念すべき開催となるラリー・アルゼンチンは、1979年から始まった長い歴史を誇るラリー。その歴史をたどれば都市間レースにも行き着く。ラリー・アルゼンチンはシリーズ16戦の中でも非常に人気のあるイベントのひとつであり、観客の熱狂はシリーズ随一。もっともラリーらしいラリーといえる。この時期のアルゼンチンは日本とは季節が逆になるため、冬真っ盛り。マシンやドライバーは、ここしばらく続いていた熱との戦いから開放されることになる。ラリー・アルゼンチンのホストタウンとなるのはアルゼンチン第2の都市コルドバからも近い、カルロス・パス。美しい湖のほとりに広がる保養地である。
三菱自動車チームのエースであるロバンペラは過去このラリーに7回の出場経験を持つ。初めてエントリーしたのは1997年のことで、この時は総合8位、W2L(世界2リッター選手権)クラス1位でフィニッシュしている。その後しばらくマシントラブルにより完走することができなかったが2003年は4位に入賞。翌2004年には5位に入っている。「ラリー・アルゼンチンは大好きです。お客さんは熱狂的だし、ステーキをはじめとする食べ物が最高に美味しい」と、ロバンペラ。「ステージは石が少ない柔らかめのグラベルと、少しラフな路面が混ざり合っています。今年のラリー・トルコのSSに似ているかもしれません。我々のマシンが履くピレリ・タイヤの特性にはとても合っているラリーだと思います。願わくば路面がドライでなおかつ気温があまり上昇しないといいですね。きっと、これまで以上にトップの選手たちと互角に戦えることでしょう。とても面白い展開になると、私は思います」とロバンペラは語る。
一方、チームメイトのガリは今回が2度目のチャレンジとなる。初挑戦の去年はグループN仕様のランサーエボリューションで出場。ラリーの大部分で2位を走り、最終日にホイールボルトの破損が原因でリタイアしたが、その直前には一時ラリーをリードしていた。ガリは「信じられないぐらい多くの観客が応援してくれるラリー・アルゼンチンは最高ですね。コースの路面は基本的に滑りやすいのですが、我々が選んだピレリ・タイヤはそのようなコンディションにとても合うはずです。もしも鳥居社長がマキシマムアタックを許可してくれたら嬉しいですね。きっと、これまで以上に良い成績とマシンの信頼性が高まっていることを証明できるはずです。まだ優勝するだけの力はありませんが、それに近いところまでは行けるでしょう」と、ラリーに対する抱負を述べている。
「ラリー・アルゼンチン最大の特長は標高の高さです。低い気温と数多く待ち受けるウォータースプラッシュも考慮しなければならない」と、チームのラリーエンジニア主任であるロジャー・エストラーダは語る。ラリー・アルゼンチンは天候が変わりやすく、早朝は霜が降りたかと思えば、日中には太陽が照りつけて20度以上にまで気温が上がることも。雨や霧さえも珍しくない。そして、マシンにダメージを与える可能性が高いウォータースプラッシュも数多くコースを横切り、主催者によれば今年その数は17本にもなるという。「今回のラリーを迎えるにあたっては、リヤサスペンションのジオメトリーを大幅に変更しタイヤの接地性能を向上させました。テストではドライバーたちから良い反応が得られただけに、実戦でどうなるか楽しみですね」と、エストラーダは改良されたマシンに対する自信を見せる。
三菱自動車のモータースポーツ統括会社MMSP社長の鳥居勲は、ラリー・アルゼンチンに対するチームの戦略について次のように語る。「シーズン後半を迎え、その第1戦目であるラリー・アルゼンチンにはロバンペラ、ガリともにマキシマムアタックを敢行してもらいます。我々の狙いはポディウムフィニッシュ。ランサーWRC05はスピード、信頼性ともに向上していることが前戦のアクロポリスラリーでは証明されました。ラリー・アルゼンチンでは必ず素晴しい成績を残してくれるものと期待しています」
今年のラリー・アルゼンチンは、カルロス・パスの3km東にあるプロレーシング・コンプレックスサーキットにサービスパークが置かれる。そして、ラリーは14日(木)の晩にプロレーシング・コンプレックスで行われる2本のスーパーSSで幕を開ける。しかし、本格的なSSが始まるのはその翌日から。15日(金)は合計8本のSSが設定されその合計距離は156.30kmと最長。16日(土)の第2レグは7本のSSで構成され、その合計距離は114.35km。ラリー最終日、17日(日)の第3レグはプロレーシング・コンプレックスでの2本のスーパーSSを含む5本のSSが行われ、その合計距離は64.13kmと3日間で最短。しかしSS18とSS20は標高2195mのエル・コンドル、SS19は名高きジュリオ・セザールと名ステージが続き、第3レグはラリー・アルゼンチンのハイライトともいえる。リエゾン(移動区間)を含むラリー全体での総走行距離は1216.94km、うちSSはトータル22本で340.82kmとなっている。また、併催イベントとしてグループNマシンによるプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)の第5戦も行われる。
■ 主なエントリー
| |
No |
ドライバー |
車両(WRC=ワールドラリーカー) |
| 1 |
* |
S・ローブ |
シトロエン・クサラWRC |
| 2 |
* |
F・デュバル |
シトロエン・クサラWRC |
| 3 |
* |
T・ガルデマイスター |
フォード・フォーカスRS WRC04 |
| 4 |
* |
R・クレスタ |
フォード・フォーカスRS WRC04 |
| 5 |
* |
P・ソルベルグ |
スバル・インプレッサWRC2005 |
| 6 |
* |
C・アトキンソン |
スバル・インプレッサWRC2005 |
| 7 |
* |
M・グロンホルム |
プジョー307WRC |
| 8 |
* |
M・マーチン |
プジョー307WRC |
| 9 |
* |
H・ロバンペラ |
三菱ランサーWRC05 |
| 10 |
* |
G・ガリ |
三菱ランサーWRC05 |
| 11 |
* |
A・シュワルツ |
スコダ・ファビアWRC 05 |
| 12 |
* |
J・パーソネン |
スコダ・ファビアWRC 05 |
| 14 |
|
A・ウォームボルド |
フォード・フォーカスRS WRC04 |
| 16 |
M・ストール |
シトロエン・クサラWRC |
* マニュファクチャラーズ対象ドライバー
- ・ デイリーレポート
- http://www.mitsubishi-motors.com/motorsports/j/05wrc/round9/index.html
- ・ 写真素材
- http://www.mitsubishi-motors.com/motorsports/e/05wrc/ra/photo.html
2005 PWRC ラリー・アルゼンチン 事前情報
2005年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)第5戦「ラリー・アルゼンチン」に4台の三菱ランサーエボリューションが出場
登録選手達によるグループN車輌で争われる2005年FIAプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)シリーズ第5戦ラリー・アルゼンチンが、WRC第9戦の併催イベントとして7月14日(木)〜17日(日)にかけて開催される。PWRCがヨーロッパ大陸を離れ南半球で開催されるのは第2戦ニュージーランド以来今季2度目。PWRCへのエントリーは全部で9台と少ないが、グループNマシン全体に目を移せばその数は40台以上にのぼる。そして、そのうち22台がランサーエボリューションとなっている。
フェデリコ・ヴィラグラ(アルゼンチン)は、その中でも地元ドライバーということで注目の的。ヴィラグラは今季よりPWRCへエントリーを開始し、これまで未知なるラリーを数多く戦ってきた。そしてひとまわり成長しての故郷への凱旋。アルゼンチンのファンにとっては非常に楽しみな1 戦となるに違いない。「ずっとラリー・アルゼンチンを楽しみにしてきました。今年、私は世界レベルでも速く走れることを証明してきました。それだけに、コースを知っているこの地元イベントではより速く走れると思いますし、ファンの人々の声援も糧になる。あとは運さえあればうまくいくでしょう」と、ヴィラグラはラリーに対する意気込みを語る。
ブランク期間を経て世界ラリーの第一線へとカムバックを果たしたアンジェロ・メデギーニ(イタリア)は、1戦ごとにラリーへの自信を深めつつある。しかし彼にとってラリー・アルゼンチンへの出場は初めてのこと。本人も「コースのことについてはあまり良く知らないんです」と、素直に語る。しかし、未知なるラリーへの出場を楽しみにしているようだ。「ステージは走りがいがあり、またステージごとにキャラクターが違うと聞いています。まずは完走することが第一ですが、運を味方にすることができれば良いリザルトを手にすることができるはずです」
今回は全日本ラリー王者の奴田原文雄が参戦をスキップしているが、これはシリーズ全8戦中任意の6戦に出場するというPWRCのレギュレーションによるため。同様の理由でシリーズランキング2位のクサビエ・ポンス(スペイン)と、ライバルの一人である新井敏弘(スバル/インプレッサ)も今回はPWRCへのエントリーを見合わせている。ただし、ポンスはWRカー(シトロエン・クサラWRC)を駆ってラリー・アルゼンチンに出場することになっている。ランサーエボリューションのユーザーでは他にルイス・ロセット(チリ)や、ナタリー・バレット(イギリス)がPWRCにエントリー。さらに、PWRC以外ではマルティン・ガルーサー(アルゼンチン)やエステバン・ゴールデンハーシュ(アルゼンチン)、ルチアーノ・ベルナルディ(アルゼンチン)といったグループNランサーエボリューションを駆る地元勢の活躍にも期待がかかる。
今年のラリー・アルゼンチンは、カルロス・パスの3km東に位置するプロレーシング・コンプレックスにサービスパークが置かれる。ラリーは14日(木)の晩に行われる2本のスーパーSSで開幕。そして15日(金)は合計8本のSSが設定され、その合計距離は156.30kmと最長。16日(土)の第2レグは7本のSSで構成され、その合計距離は114.35km。ラリー最終日となる17日(日)の第3レグは2本のスーパーSSを含む5本のSSが行われ、その合計距離は64.13kmと3日間で最短。リエゾン(移動区間)を含むラリー全体での総走行距離は1216.94km、うちSSはトータル22本で340.82kmとなっている。
■ PWRCのエントリー
| |
No |
ドライバー |
車両 |
| 33 |
N-S・アルアティヤ |
スバル・インプレッサ |
| 37 |
M・ヒギンズ |
スバル・インプレッサ |
| 38 |
F・フリシエロ |
スバル・インプレッサ |
| 40 |
G・ポッゾ |
スバル・インプレッサ |
| 42 |
F・ヴィラグラ(アルゼンチン) |
三菱ランサーエボリューション |
| 43 |
A・メデギーニ(イタリア) |
三菱ランサーエボリューション |
| 44 |
S・ベルトラン |
スバル・インプレッサ |
| 48 |
L・ロセロット(チリ) |
三菱ランサーエボリューション |
| 51 |
B・ティラバッシ |
スバル・インプレッサ |