三菱自動車と同社のモータースポーツ統括会社MMSP GmbH.は、去る1月1日(木)から18日(日)まで、フランス中部のクレルモンフェランからセネガルの首都ダカールまで7カ国を舞台に開催された2004年パリダカ(正式名称テレフォニカ・ダカール2004/通称パリダカ)で、『パジェロエボリューション』を駆るステファン・ペテランセル(フランス、38才)が総合優勝、増岡浩(43才)が総合2位を獲得し、パリダカ史上最多となる9度目の優勝と史上初の同一車種による4連覇を達成した。
またペテランセルや増岡のクイックサポートとして『パジェロ』で参戦したドイツ人女性ドライバー、アンドレア・マイヤーが、今大会女性ドライバー最上位となる総合5位につけるなど、三菱車4台がトップ10にその名を連ねた。
三菱自動車社長兼CEOのロルフ・エクロートは、「三菱自動車がこの世界でもっとも過酷な自動車競技と呼ばれるテレフォニカ・ダカール(通称パリダカ)で4連覇出来たことを誇りに思っています。これは、まさに三菱自動車のブランドを表現する“パッション”、"パフォーマンス"、"パーフェクション"を象徴する成果です。モータースポーツに求められる情熱とチームワークに裏打ちされたスピリット、そして競技を通して培われたパフォーマンスを、より完璧な形に高め、お客様に喜ばれる商品とサービスに反映させ、提供していきます」と語った。
また三菱自動車モータースポーツ活動の最高責任者でMMSP GmbH.社長のスヴェン・クワントは、「2004年は三菱自動車モータースポーツ活動の新たな挑戦の年です。新しい組織、新しいチーム体制で臨んだ今回のパリダカで、ペテランセルや増岡が最高の活躍をし、4連覇を達成することができて非常に喜んでおります。
ペテランセルの優勝は、彼が昨年、ゴール直前で惜しくも優勝を逃すという苦い経験を持つだけに、増岡をはじめチーム全員が喜びを分かち合っています。また四輪では、参戦2年目となるマイヤーもワークスチームの一員として、クイックサポートをしながら、自らも女性最上位となる5位入賞という素晴らしい走りを見せてくれました。
三菱自動車は世界ラリー選手権(WRC)に、1年間の休止期間を経て1月23日(金)から開始されるモンテカルロラリーから『ランサーWRC04』で復帰します。復帰初戦から結果を出すのは容易なことではありませんが、パリダカ同様チーム一丸となって頑張っていきます。初戦は完走を目指すところからとなりますが、今後の活躍にご期待ください」と語った。
■ 2004年パリダカ概要
第26回目を迎えた2004年パリダカは、1月1日にフランス中南部の都市クレルモンフェランをスタート、18日にセネガルの首都ダカールにゴールする18日間の日程で開催された。今回は西アフリカ諸国を中心とした伝統的なルートが設定され、総走行距離も1万1090.5km(うちSS=スペシャルステージは5430.5km)と長い。スタート前から苛酷なサバイバルラリーとなることが予想された。三菱自動車チームは今回のパリダカに4台のマシンをエントリー。ディフェンディングチャンピオンの増岡浩、ステファン・ペテランセル(フランス)、ミキ・ビアシオン(イタリア)の3人が『パジェロエボリューション』に、アンドレア・マイヤー(ドイツ)が『パジェロ』のステアリングを握ることになった。
ラリーは雪がちらつく中、フランス中部の町、クレルモンフェランをスタート。チームの戦略はヨーロッパ内では抑えた走りをし、アフリカに入ってから勝負をかけるというものだった。しかし、パジェロエボリューションの優れた性能は抑えた走りをしていても自然とタイムが出てしまう。ラリー3日目スペインのSSを終えた時点でペテランセルが総合1位に浮上。結局、三菱自動車チームはその後最終日まですべてのレグで総合1位を守りきることになる。
モロッコに入ると増岡がジワジワと順位を上げ、第6レグでペテランセルを逆転し総合1位に立つ。増岡は翌日第7レグもトップを守り3連覇が俄然現実味を帯びてくる。しかし、増岡は第8レグで痛恨のシフトミス。ギヤボックスを破損し1時間23分をロスする。増岡が3位に後退した結果、ペテランセルが総合1位に復活。増岡も翌日には順位を2位にまで上げ、三菱自動車チームはワンツー体制を築いた。増岡は、ペテランセルとのタイム差が1時間以上と大きくついたこと、チームメイトのビアシオンが第6レグでアクシデントによりリタイアしたこともあり、その後はチームプレイに専念。モロッコ以降はミスのない堅実な走行を続けパジェロエボリューションを2位でゴールに導いた。ペテランセルは、増岡の強力な後方援護を受け無事ダカールにフィニッシュ。悲願のパリダカ4輪優勝を果たした。なお、アンドレア・マイヤーもパジェロとともに総合5位でゴール。トップ10フィニッシュのうち4台がパジェロという圧倒的な強さで、三菱自動車は今年もパリダカを席捲した。
■ ステファン・ペテランセルのコメント
2輪クラスでは、過去6度の優勝経験を誇るフランスの英雄ペテランセルだが、4輪クラスの総合優勝は初である。もちろん両クラス制覇はオリオールに次ぐ、史上2人目の快挙である。
「ついにこの日がやってきました。2輪だけでなく4輪でもパリダカで優勝を果たすことは私の長年の夢でした。その夢を実現するために三菱自動車チームに加入し、そして最高の結果を手にすることができたのです。去年は最後の最後にトラブルで勝利を逃しただけに、今回はダカールに無事フィニッシュできてホッとしました。
今は18日間にわたり最高の仕事をしてくれたメカニックをはじめとするチーム全員にありがとう、と言いたい気持ちでいっぱいです。そして、ナビゲーターのコトレにも心から感謝したいのと同時に、おめでとうと言いたい。彼にとってはこれが初のパリダカ優勝となるからです。また、ヒロシも素晴らしいレースをしたと思いますが、今回は私の番だったと思って欲しい。いずれにせよ三菱自動車として1-2フィニッシュができたことを大変嬉しく思っています」
■ 増岡浩のコメント
増岡は第8レグでの1度のシフトミスによるタイムロスがひびき、惜しくも総合優勝を逃したが、過去4年間で優勝2回、2位2回の好成績で、"砂漠の王者"の健在ぶりを強く印象付けた。なおペテランセルと増岡の1-2フィニッシュにより、三菱自動車は、4年連続、8度目の1-2フィニッシュを飾った。
「まずは、ペテランセルにおめでとうと言いたいですね。チームメイトとして大変嬉しく思っています。そして、三菱自動車の4年連続1-2フィニッシュに貢献できたことを誇りに感じます。たしかに3連覇できなかったことは残念ですが、2位という成績には十分納得しています。ただ1度のシフトミスでミッションを破損し大幅にタイムロスをしてしまいましたが、それ以外自分の走りは完璧だったと思います。
自分がこれまで積み重ねてきたトレーニング、マシン開発の方向性が正しかったことが確認できたので、明日からはまた気持ちを切り替えて鍛練に励みます。もちろん夢は、前人未踏のパリダカ5勝を達成することですから、来年に向けて今まで以上に頑張っていきます。今日から2005年のパリダカに向けて気持ちを切り替え、準備を始めます。今後も応援してください」
■ 総合成績(暫定) 【大会最終日18日目1月18日(日)第17レグ終了時】
| 順位 |
ドライバー |
車両 |
タイム
(2位以下はトップとの差) |
| 1 |
S・ペテランセル |
三菱パジェロエボリューション |
53時間47分37秒 |
| 2 |
増岡 浩 |
三菱パジェロエボリューション |
49分24秒 |
| 3 |
J-L・シュレッサー |
シュレッサー・フォード |
3時間00分33秒 |
| 4 |
L・アルファン |
BMW・X5 |
3時間55分58秒 |
| 5 |
A・マイヤー |
三菱パジェロ |
5時間46分17秒 |
| 6 |
B・サビー |
フォルクスワーゲン・レーストゥアレグ |
6時間54分03秒 |
| 7 |
G・ドゥビリエ |
日産ピックアップ |
8時間06分11秒 |
| 8 |
G・ドメビウス |
BMW・X5 |
9時間34分45秒 |
| 9 |
T・マニャルディ |
HONDA・Buggy |
10時間00分36秒 |
| 10 |
N-S・アルアティヤ |
三菱パジェロ |
10時間01分28秒 |
| 11 |
K・コルバーグ |
三菱パジェロ |
13時間23分27秒 |
| 12 |
T・ドゥラベルニュ |
日産テラノ |
15時間52分01秒 |
| 13 |
D・ホウジアクス |
三菱パジェロ |
17時間28分39秒 |
| 14 |
L・コモルニッキ |
三菱パジェロ |
19時間42分30秒 |
| 15 |
S・ポンサワン |
三菱ストラーダ |
19時間59分51秒 |
| 22 |
池町 佳生 |
日産 |
27時間09分32秒 |
| 47 |
L・ディン |
三菱パジェロ |
51時間31分50秒 |
1位のタイムは第2レグ(SS2)からのSS合計所要時間とペナルティーの合計